コスメックのロボットハンドチェンジャー(model SWR)を使用したロボットでの
ツールチェンジ自動化の際の「設計」と「ティーチング」のポイントをご紹介します。
ロボット と ハンドチェンジャー構成
人が操作ペンダントにより、ロボット本体(マニピュレータ)を操作し、ロボットコントローラに位置や指令を記憶させる教示作業(ティーチング)を行います。ハンドチェンジャー(model SWRはエア複動)はロボットコントローラの外部出力を使用してエアソレノイドバルブを操作し、ハンドチェンジャーの連結(ロック)および連結解除(リリース)を行います。ソレノイドバルブは外部設置、ロボット先端に取付、ロボット内蔵など適した場所に設置します。
12kg可搬ロボットハンドチェンジャー
model SWR0120-MF-JK
ハンド・ツールには、ハンドのアクチュエータやバリ取りツール、吸着ツール、センサ、カメラ、溶接ガンなどさまざまなものが取り付けられます。
コスメックのロボットハンドチェンジャー(model SWR)には、エアポートや電極(オプション)があり、それを介してロボットへエアや電気を供給することができます。
動画が見れない方はこちらからご覧ください>>>
SWRのティーチング方法と勘どころを動画で紹介しています。
設計時・ティーチング時の注意すべきポイントは下記となります。
- ツールはストッカに完全に固定しない
ツールはストッカに完全に固定せず、ツールをストッカに設置するための位置決めピンと穴にスキマ(動き代)を設けてください。スキマ量はSWRカタログ内の「ティーチング時の許容位置誤差量」以内としてください。
- 電極への電源供給を遮断する
連結/連結解除時は電極の電源を遮断してください。通電状態で使用すると導通不良の原因となります。
- 連結時と連結解除時に適度なスキマを設ける
連結/連結解除時に、ロボットやストッカに過大な負荷が加わらないようティーチングを行う必要があります。
動画内では「ツールをゆすった時、少しスキマが感じれると良い」と表現しています。
【連結時】SWR先端部(リフトアップ部)がツール側に接触する面のスキマが0~0.5mm以内になるようにします。
【連結解除時】SWRはリフトアップ機能によってツールを押し出します。ツールとストッカの間にはSWRカタログ内のリフト量(払出し量)以上のスキマを設けてください。必要あればツールとストッカ間に緩衝機構を設けてください。
- 連結/連結解除命令出力直後にロボットを移動させない
連結/連結解除操作の命令時、電気指令は一瞬で完了し次のプログラムに進みますが、エア圧力の昇圧または減圧には時間を必要です。エアの昇圧または減圧が完了してからロボットが移動するよう待ち時間を設けるかセンサで動作確認を行う等の処置を行ってください。